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2021.09.10

中小M&A準備金制度と取崩し事由

「中小企業事業再編投資損失準備金制度」とは・・・

 令和3年度改正で創設の「中小企業事業再編投資損失準備金制度」は

一定の計画に従って買収した株式等の取得価額70%までの金額を

準備金として積み立てることでM&A実施年度に損金算入(経費処理)できるものです。

 

 この準備金は,据置期間中(準備金の積立事業年度終了日の翌日からの5年間)に

⇒“取崩し事由”が生じた場合には該当事業年度で一定額を取り崩して

⇒生じなかった場合には据置期間経過後の5年間にわたって均等に益金算入することになります。

 

 ここでの取崩し事由とは

⇒買収した株式等の売却

⇒帳簿価額の減額

⇒経営力向上計画の認定取消しなどのことを言います

各事由に応じて計算した取崩し額を益金算入することになります

取崩しの事例

 例えば,株式の一部を売却した場合の取崩し額は

「準備金×売却した株式の数/売却直前に保有していた株式の数」で計算します。

 

X期にM&A実施で株式2,000株(取得価額1億円)を取得し

7,000万円(取得価額の70%)を準備金として積み立て

X+3期に500株を売却したケースを想定すると

X+3期の取崩し額は1,750万円(=7,000万円×500株/2,000株)となります

 

また,据置期間中に取崩し事由が生じても

準備金が残る場合は,その残額を据置期間経過後の5年間で均等に益金算入します

前述の例の場合,残額は5,250万円(=7,000万円-取崩し額1,750万円)となるので

X+6期からX+10期でそれぞれ均等に益金算入する額は

1,050万円(=5,250万円/5年)となります。

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